大田昌秀元沖縄県知事の人柄に思いはせ 那覇で偲ぶ会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 昨年6月に92歳で亡くなった元沖縄県知事で琉球大名誉教授の大田昌秀さんをしのぶ会が命日の12日夜、那覇市の県男女共同参画センターてぃるるで開かれた。出身地・久米島の関係者や大学時代の教え子、県庁OBら約270人が参加し、大田さんの足跡や人柄に思いをはせた。

 東門美津子さん、比嘉幹郎さん、山内徳信さんが代表を務める実行委員会が企画。県知事選で大田さんと争った稲嶺恵一さんも出席し、大田さんの幅広い交友関係を垣間見せた。

 元教え子で、大田県政で副知事を務めた東門さんが「全国に先駆けて女性行政を進めた。こんなに素晴らしい知事に出会えて光栄だった」と追悼の言葉を述べた。大田さんと1949年から交友を重ねた比嘉さん(87)も「非暴力、平和が思想の中心だった。沖縄戦の実相を明らかにし、次世代に継承することを望んでいたと思う」と旧友をしのんだ。

 生前の大田さんを映したビデオも上映。「献楽」として「ジャンナ節」や「てぃんさぐぬ花」を交えながら、参加者は大田さんの思い出を語り合っていた。