過去10年の最低水準に低下 沖縄ダム貯水率44.7% 県、09年以来の渇水会議へ


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水位が低下し、赤土がむき出しになった金武ダム=13日午後、沖縄県金武町(大城直也撮影)

 梅雨入り後も少雨傾向が続く沖縄県で13日、県内11ダムの合計貯水率が過去10年で最も低い44・7%となった。内閣府沖縄総合事務局は、今後も少雨が続けば、渇水指標の安全領域を外れる可能性があるとして、節水への協力を呼び掛けている。

 総合事務局によると今回の水不足は、梅雨にもかかわらず降雨量が極端に少ないことに加え、昨年7月から今年5月までの少雨が影響しているという。

 今年と同水準の貯水率44・7%を記録した2009年は、水不足の影響で、出荷量や農作物の品質低下などで農家に打撃を与えており、今回も県民生活や、県経済への影響が危惧される。

 県は今後の渇水対策について協議するため14日、09年10月以来となる約9年ぶりの県渇水対策本部会議(本部長・翁長雄志知事)を開く。

 総合事務局の担当者は渇水指標の安全領域を外れた場合でも、すぐに生活に影響が及ぶ心配はないとしつつ、「一人一人の小さな心掛けと工夫次第で状況は大きく変わる」と述べ、節水に理解と協力を求めた。