21日午後2時ごろ、沖縄県名護市数久田の果樹園内の作業小屋で、銃弾のような物が見つかった。人的被害はないが、作業小屋内のガラス2枚が破損していた。管理者の男性(44)=同市=によると、弾のような物の長さは約5センチ、直径は1・2センチ。南東の方角から飛んできて、引き戸のガラスを割り、その先の壁から高窓に跳弾をしたとみられる。数久田は実弾訓練をしている米軍キャンプ・シュワブと隣接し、過去にも被弾事件が起きている。県警は今回も米軍の銃弾である可能性もあるとみて、捜査を進めている。
銃弾のような物は名護署が発見・保管しており、関係機関で鑑定し、結果によっては米軍に照会をかける方針。
県や名護市など周辺市町村には18日から24日の終日、米軍キャンプ・シュワブで実弾演習を実施するとの通知が沖縄防衛局からあった。県基地対策課は22日以降、被弾状況を確認するため現場に訪れる方向で調整している。
管理者の男性によると、午前中の作業後、外出から戻った21日午後0時半ごろに小屋内でガラスが割れていることに気づいた。室内を調べ、同2時2分ごろに通報。前日の20日午後5時ごろには室内を掃除しており、その際に異変はなかった。小屋は5、6人が座れる程度の広さで、休憩したり、選果などの作業をしたりする。
男性は「普段から(米軍の)射撃の音が聞こえている。(弾は)米軍の物だと思う。管理された安全な場所だと思っていたので再発防止を求めたい」と話した。
防衛省沖縄防衛局は本紙の取材に「情報収集している」と回答した。
名護市数久田では2002年、畑で作業中の農家男性の至近距離に米軍のM2重機関銃弾が打ち込まれる被弾事件が発生していた。【琉球新報電子版】