県警「発射された銃弾」と断定 米軍に同種の弾と資料提供求める


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農園の作業小屋で見つかった1つ目の銃痕=22日午後6時半ごろ、名護市数久田

 名護市数久田の果樹園内の作業小屋で21日に「銃弾のような物」が発見され、窓ガラス2枚が割れた問題で、県警は28日午後、科学捜査研究所での鑑定の結果、「発射された銃弾」と判明したと発表した。

 弾数は1発で現在のところ持ち主は不明だ。県警は果樹園に近接する米軍キャンプ・シュワブで使用する重火器から発射された可能性が高いとみて、米憲兵隊に対して照会をかけた。米軍は22日から、自らの銃弾かどうかは示さないまま予防措置としてシュワブの射撃場「レンジ10」を閉鎖している。

 数久田周辺は過去にもシュワブからの流弾が相次いでおり、今回も米軍由来の物である可能性が高まっている。

 県警は、今回発見された弾から銃弾の“指紋”とされる線条痕(ライフルマーク)を確認し、重火器から発射されたと断定した。

 重火器を使う米軍に同種の弾と資料の提供を求めている。

 2002年にはレンジ10から発射された重機関砲の弾が数久田のパイナップル畑に着弾する事件が起きている。【琉球新報電子版】