台風7号、5人が重軽傷 沖縄、南城市で風速43メートル 


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道路脇の斜面が崩れ、アスファルトがめくれた歩道=2日、沖縄市(又吉康秀撮影)

 強い台風7号は風速25メートル以上の暴風域を伴い、1日夜遅くから2日朝にかけて沖縄本島付近を通過し、北上した。沖縄県の南城市糸数では最大瞬間風速43・7メートル(1日午前3時16分)を観測。コンクリート片の落下による骨折や打撲など、県内で5人が重軽傷を負った。倒木や窓ガラスの破損、斜面の倒壊も相次ぎ、住民らが対応に追われた。

詳細は気象庁ホームページ https://www.jma.go.jp/jp/typh/180724.html

 沖縄県では1日午後11時ごろに久米島が、2日午前0時ごろには那覇が暴風域に。2日は渡嘉敷村で最大瞬間風速39・0メートル、座間味村では最大瞬間風速35・5メートルを観測。粟国では7月の観測史上最大となる最大風速25・5メートルの風が吹いた。

 県や消防によると、2日午前6時55分ごろ、うるま市で女性(70)が、強風にあおられたドアに左手親指を挟まれ、切断した。北谷町では1日午後8時20分ごろ、作業中の30代男性消防隊員にコンクリート片が落下、左足の小指を骨折した。

 県の集計では最大19市町村の121世帯、136人が役場などに避難。沖縄電力によると、最大4940世帯(2日午前5時)が停電した。6月29日午前0時の降り始めからの雨量は、2日午後7時までに那覇市樋川で200・5ミリ、南城市糸数で181・5ミリを観測。各地で土砂崩れも起きた。

 沖縄本島地方が暴風域を抜けたのは2日午前9時ごろで、同10時31分に暴風警報が解除された。交通機関が乱れ、小中高校は臨時休校や始業時間を遅らせるなどした。

 台風は2日午後8時現在、奄美大島の西北西約180キロにあり、1時間におよそ20キロの速さで北北東に進んでいる。沖縄気象台によると、沖縄本島地方は3日明け方まで強風域にとどまる見込み。3日昼前にかけ、落雷や竜巻など激しい突風が起こる恐れがある。