米軍トップを刑事告発 名護数久田の流弾事件 照屋議員ら「未必の故意」指摘


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在沖米四軍調整官らを刑事告発した照屋寛徳衆院議員(左から2人目)ら=2日、県議会

 沖縄県名護市数久田の農作業小屋で「発射された銃弾」が見つかった問題で、照屋寛徳衆院議員と社民党県連の県議、名護市議ら計9人が2日、在沖米軍トップら3人を県警に刑事告発した。流弾が発射された可能性が高い米軍キャンプ・シュワブ内に立ち入って、実況見分を実施することなどを県警に求めた。

 照屋衆院議員らは、在沖米四軍調整官、キャンプ・シュワブ司令官、氏名不詳の米兵の3人を殺人未遂と器物損壊で告発した。シュワブ内の射撃場レンジ10の構造的危険性を知りながら実弾射撃演習を実行したことは「未必の故意」に当たると指摘した。

 同日、県警本部を訪れて告発状を提出した。対応した県警刑事部の幸喜一史参事官と喜納啓信捜査第一課次席は「当初から米軍側に立ち入りの意思は伝えている。ひるむことなく対処したい」と答えたという。

 告発後、県議会で記者会見を開いた照屋衆院議員は「県警は強い姿勢で臨み、厳正な捜査を遂げてほしい。米軍はすんなり立ち入りを受け入れないだろう。告発で背中を押したい」と語った。シュワブ内の射撃場レンジ10の閉鎖も訴えた。