台風8号は「猛烈」な台風に発達し、8日午後3時現在、フィリピンの東を1時間におよそ20キロの速さで北西に進んでいる。
今後、速度を速めながら西北西に進み、沖縄本島地方に10日朝から昼前、10日午後には非常に強い勢力で先島地方に最接近する見込み。
先島地方は暴風や高波、大雨による重大な災害が発生する恐れがあるとして、沖縄気象台が警戒を呼び掛けている。
台風8号の勢力は8日午後3時現在、915ヘクトパスカル、中心付近の最大風速55メートル、最大瞬間風速75メートル。48時間後の10日午後3時には宮古島の南東約70キロにあり、中心の気圧は930ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル。予報円の中心から半径350キロ以内では、風速25メートル以上の暴風域に入る恐れがある。
沖縄気象台によると、大東島地方は9日夜から、沖縄本島地方は10日未明から非常に強い風が吹く見込み。台風の進路によっては、両地方とも暴風となる恐れがある。先島地方では10日午後から11日は暴風に。猛烈な風が吹く恐れがあり、厳重な警戒が必要だ。
9日に予想される最大風速は、沖縄本島地方で13メートル(最大瞬間風速25メートル)、久米島地方で13メートル(同30メートル)、宮古島地方で12メートル(同10メートル)。10日は沖縄本島地方で23メートル(同35メートル)、大東島地方で20メートル(同30メートル)の予想。
10日は宮古島地方で50メートル(同70メートル)、石垣島地方で45メートル(同65メートル)、与那国島地方でも30メートル(同45メートル)の猛烈な風が吹く恐れがある。
大東島地方の海上では9日から10日は大しけ、沖縄本島地方や先島地方では10日から11日は猛烈なしけとなる見込み。予想される波の高さは、大東島地方が9、10日とも8メートル。沖縄本島地方は9日が5メートル、10日は10メートル。宮古島地方、石垣島地方は10日に12メートルとなる恐れがある。13日前後は大潮の時期に当たるため、冠水や浸水にも警戒が必要だ。
沖縄本島地方は10日、先島地方では10日から11日にかけて警報級の大雨となる恐れがある。先月末以降の大雨で地盤が緩んでいるため、沖縄気象台は土砂災害や河川の増水などにも警戒を呼び掛けている。【琉球新報電子版】