10月14日告示、21日投開票の那覇市長選挙の告示まで3カ月を切った。今月14日時点で、市政与党は現職の城間幹子氏(67)を擁立する方針で、城間氏も前向きな姿勢を示している。自民党県連は、同県連会長代行で県議の翁長政俊氏(69)に出馬を要請した。翁長氏も意欲を示しており、事実上の一騎打ちとなる公算が大きい。11月の県知事選の前哨戦として、激しい選挙戦が予想される。
城間氏の擁立について、那覇市議会与党関係者は「大きな失政はなく実績もある。出馬は既定路線」と話す。与党市議からは早期の出馬表明を求める声が相次いでいる。与党市議の一人は「相手は名護市長選などを勝利した自公維(自民、公明、維新)で挑む。城間氏は現職だが新人と同じ気持ちで臨むべきだ」と気を引き締める。
週明け以降、ニライと共産の与党市議団による出馬要請を皮切りに、支援団体による出場要請が続く予定だ。城間氏は今月内にも要請を受諾する見通しだ。
一方、自民党県連沖縄1区支部などでつくる選考委員会は8日、政治経験などを評価している翁長氏の擁立を全会一致で決め、出馬を要請した。9日には翁長氏の後援会は出馬を了承。翁長氏本人も「先頭に立って頑張りたい」と述べるなど、出馬に強い意欲を示している。翁長氏は支援関係者に出馬の経緯を説明し協力を求めており、来週にも出馬を受諾するとみられる。選考委の関係者によると、翁長氏の受諾後に公明と維新に正式に協力を求める予定だ。
翁長氏が出馬する場合、県議を辞職するため、県知事選と同日の11月18日に那覇市・南部離島区の県議補選も行われる。今月14日現在で、市政与党からは元那覇市議の山城誠司氏(56)や元市議の金城徹氏(64)の名前が取り沙汰されているほか、自民党県連からは元那覇市副市長の仲村家治氏(56)や市議の奥間亮氏(31)の名前が挙がっている。
一方、那覇市長選挙には元県職員の石田辰夫氏(66)も出馬を表明している。