相撲 玉城、成長の連覇 沖縄県中学総合体育大会


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 第45回沖縄県中学校総合体育大会は15日、各地で5競技が行われた。相撲の代表の部個人は玉城頼(美里)が2連覇し、同団体は久辺が頂点に立った。体操の女子個人と団体で高良心菜(あげな)が2冠。新体操女子個人は喜納小百妃(宮里)が栄冠を手にした。陸上男子共通走り幅跳びの後間翔瑚(伊良波)は6メートル68を跳んで大会記録を樹立した。総合は伊良波が1位だった。剣道団体は男子の石田、女子の寄宮が制した。柔道は個人戦を行い、男子50キロ級は伊波加偉自(南風原)、女子57キロ級は泰川寛野(沖縄尚学)が優勝した。

◇宿敵寄り切り、文句なし 玉城

代表の部個人戦決勝 與那覇大地(港川)を土俵際で寄り切る美里の玉城頼(右)=15日、名護市営相撲場(石井恭子撮影)

 173センチ、110キロ。初制覇した昨年から体格、筋力ともに増した玉城頼(美里3年)が、代表の部個人戦2連覇を達成した。昨年の団体2連覇後、先輩が卒業して相撲部員は現在は玉城1人だけ。団体に出場できない分、「個人は勝ちたかった」と気合が入った。決勝はライバルの與那覇大地(港川3年)戦。「負けたらどうしようかな」と迷いも一瞬よぎったが、不利な体勢から右腕一つで寄り切る強さで、文句なしの頂点に立った。

 與那覇との一戦は、最初から四つ相撲を取らせてもらえなかった。正面を嫌がる與那覇の左が取れず、思い通りの押し相撲ができない。右手だけまわしをつかみ相手を回し、最後はそのまま右腕だけで寄り切って雄たけびを上げた。「うれしかった」とはにかんだ。

 うるま市石川の伊波小出身。3年生で智心館の門をたたき、稽古場所の中部農林高に通った。今でも大事な用がある日と練習が休みとなる月曜以外はせっせと通い、技術向上を図る。「高校生と同じ練習をしているから強くなれる」と自信もついた。

 中部農林高に進み、2019年に県内開催される南部九州総体での個人、団体の頂点を早くも描く。そのためにはまず「勉強もちゃんとやる」。そして昨年は個人8強の九州大会で3位以内、予選落ちした全国は一つでも上位を狙う。「今年は大丈夫」と成長を続ける頼もしい14歳だ。

 (石井恭子)