台風10号は20日午前6時現在、南大東島の南約330キロにあり、1時間におよそ20キロの速さで北北西に進んでいる。沖縄気象台の予測によると、20日午前9時ごろには最大風速25メートル以上の暴風域を伴い、少しづつ速度を早めながら北西に進む見通し。20日午後6時には最大風速30メートルの暴風に発達し、沖縄本島地方を直撃する進路をたどる見込み。沖縄気象台は暴風や大雨への厳重な警戒と早めの対策を呼び掛けている。
沖縄気象台によると、沖縄本島地方は21日未明(午前0時~午前3時)に暴風が始まり、21日朝から昼前にかけて暴風が終わる見込み。最接近は21日の明け方となる。現時点での予測では大東島地方と先島諸島は暴風警戒域圏内には入らない見込み。
台風の接近に伴い、沖縄本島地方では、20日昼前から、先島諸島では20日夜遅くから北東または北の風が強く吹く見通し。21日は、沖縄本島地方では未明から暴風となり、北西のち西の猛烈な風が吹く見込み。
台風10号の20日午前6時現在の中心気圧は985ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートルで中心の東側500キロ以内と西側330キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いている。
12時間後の20日午後6時の予報では、南大東島の南西約160キロにあり、中心気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートルで最大瞬間風速は40メートル。全域150キロの暴風警戒域を伴っている。
24時間後の21日午前6時には与論島の西約60キロにあり、中心気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートル。全域220キロの暴風警戒域を伴っている。
台風10号の接近で予想される最大風速(最大瞬間風速)は20日が沖縄本島地方23メートル(35メートル)、大東島地方23メートル(35メートル)、先島諸島15メートル(25メートル)、21日は沖縄本島地方30メートル(45メートル)、大東島地方20メートル(30メートル)、先島諸島18メートル(30メートル)となっている。
沖縄本島地方では、21日は台風周辺の発達した雨雲がかかり、多い所で1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る見込み。沖縄気象台は土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水への注意を呼び掛けている。21日午前6時までの24時間に予想される雨量は、多いところで沖縄本島地方100ミリとなっている。
大東島地方では21日にかけて、沖縄本島地では20日夕方から積乱雲が発達し、落雷や竜巻などの激しい突風による被害の起こる恐れがある。【琉球新報電子版】