宮城 久緒 
台風１０号は２１日、勢力を保ったまま那覇市の東海上を北北西に進み、２１日昼前にかけて沖縄本島地方にかなり接近する見込み。台風は沖縄本島通過後、２１日昼過ぎに東シナ海で暴風域を伴い西北西に進む見通し。沖縄気象台によると、台風１０号の中心付近には雲が少なく、風雨も強くないが中心から離れた北東側を中心に暴風になっているため、２１日昼過ぎにかけて吹き返しの暴風に警戒する必要があるという。急に風雨が強くなる恐れもあることから、気象台は引き続き厳重に警戒するよう呼び掛けている。
沖縄気象台は、沖縄本島地方と大東島地方で２１日夕方にかけてうねりを伴った高波に警戒するよう呼び掛けている。大東島地方と久米島の暴風警報は解除されている。
台風１０号の接近に伴い、北大東島では２１日午前１時３分に最大瞬間風速３１．４メートル、南大東島では２１日午前３時５４分に最大瞬間風速３０・５メートル、伊是名島では２１日午前４時４分、国頭村奥では２１日午前５時５２分にそれぞれ２４・８メートルを観測した。
最接近は沖縄本島地方が２１日朝から昼前となっている。
台風１０号は２１日午前８時、名護市付近にあり、１時間におよそ２５キロの速さで北北西に進んでいる。中心気圧は９８５ヘクトパスカルで、最大風速は２５メートル、最大瞬間風速は３５メートルとなっている。２１日午後６時には東シナ海にあり、中心気圧は９８０ヘクトパスカル、最大風速３０メートル、最大瞬間風速４０メートルの予想。
予想される最大風速（最大瞬間風速）は２１日は沖縄本島地方２５メートル（３５メートル）、大東島地方２５メートル（３５メートル）、２２日は沖縄本島地方１５メートル（２５メートル）、大東島地方１０メートル（２０メートル）となっている。
沖縄本島地方では、台風の接近に伴い、２１日昼過ぎにかけて多い所で１時間に５０ミリの非常に激しい雨が降る見込み。沖縄気象台は土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に注意・警戒を呼び掛けている。２２日午前９時までの２４時間に予想される雨量は、多い所で沖縄本島地方１５０ミリとなっている。【琉球新報電子版】
