全国子ども陶芸7人入賞 浦添市内間「ippo」 9月移転、生徒ら「続けたい」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
文部科学大臣賞を受賞した井上凰さん(後列右端)ら陶芸教室ippoに通う児童たちと、主宰する平良みどりさん(後列左端)=22日、浦添市内間

 全国の小中学生による陶芸作品を対象とした「第18回全国こども陶芸展inかさま」に、沖縄県浦添市内間の陶芸教室ippoに通う7人の作品が入賞した。ippoは2005年から連続して、複数人が特別賞以上に入るなど毎年好成績を収めている。教室は9月で移転が決まっているが、場所は未定で、移転先によっては通えなくなる生徒も出そうだ。子どもたちは「陶芸が好き。これからも続けたい」と口をそろえる。

 同展は茨城新聞と茨城県笠間市などの主催で、子どもの陶芸コンクールでは最大規模。今年は1466点の応募があった。小学1~3年、4~6年、中学生の3部門で150点が入賞した。

 ippoでの子ども向けの教室は03年6月から始まり、04年から陶芸展へ応募するように。主宰する平良みどりさん(45)によると、子どもたちが2月からデザインを考え始め、6月上旬の出品に間に合うよう仕上げていった。

那覇市立泊小6年井上凰さんの作品「6年間の思い出」

 5歳から通っている那覇市立泊小6年の井上凰さんは「形を自由に作れるのが楽しい」と陶芸の魅力を語る。今回は「6年間の思い出」との題名で、ネコや弁当、リコーダーを水色のランドセルに詰め込んだ作品を出し、最高賞に当たる文部科学大臣賞に選ばれた。大臣賞は2年連続3回目で「連続して1位になれるとは思っていなかった。これからも通い続けたい」とはにかんだ。

 特別賞は3人で、NHK水戸放送局長賞に那覇市立天妃小2年の久手堅敢君と、沖縄アミークスインターナショナル中1年の潮田弥緒さんが、笠間焼伝統工芸士会長賞に浦添市立仲西中3年の當銘由大さんが選ばれた。優秀賞は浦添市立沢岻小3年の石川清円君、同小5年の銘苅奏良君、選奨に同小5年の石川清太君。入賞作品などは7月27日~8月30日まで茨城県陶芸美術館で展示される。

 平良さんは「一人一人がこつこつと積み上げてきた成果。この場所で作るのは最後なので、集大成という意味でも良い結果が出て良かった」と教え子たちの活躍に目を細めた。