【高校野球沖縄大会】興南が甲子園へ 決勝5―0で糸満下す 2年連続12回目


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この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
甲子園出場を決め、マウンドで喜びを爆発させる興南ナイン=23日、沖縄セルラースタジアム那覇=23日、沖縄セルラースタジアム那覇

 第100回全国高校野球選手権記念沖縄大会最終日は23日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で決勝を行い、第2シードで攻守でレベルの高いを試合を重ねてきた興南が5―0でノーシードから勝ち上がってきた糸満を下し栄冠を手にした。興南は2年連続12度目の甲子園出場を決めた。

 興南は二回、6番比嘉龍之介の三塁打と7番遠矢大雅の二塁打で先制。五回には相手内野の連係の乱れなどでつかんだ好機に、比嘉の適時打と遠矢の犠飛で2点を加えた。先発の宮城大弥は六回2死までパーフェクトに抑えるなど、強力打線の糸満を緩急をつけた投球で抑えた。

興南-糸満 2回表興南無死三塁、先制の適時打を放つ遠矢大雅=23日、沖縄セルラースタジアム那覇

 興南は今大会、安定した守備と投手陣を中心に、強力打線のチームを封じながら勝ち上がってきた。初戦からビッグイニングはなく、投手戦のロースコアで勝負を決めてきた一方で、わずかな好機も点につなげる展開力があった。準決勝の対嘉手納戦では2死からもヒットを重ね、連続得点。打線の爆発力を見せつけた試合となった。

 投手陣の層の厚さは出場65チームの中でも随一。左腕の藤木琉悠、宮城大弥、右腕の當山尚志はいずれも三振も打たせて取る投球もできる力を持っている。

 今大会は台風などの悪天候の影響で順延が続き、選手の調整も難しい中、攻め、守りとも尻上がりに調子を上げてきた当たりには、知将・我喜屋優監督の指導力の高さが見えた。

 興南が県代表として出場する全国選手権大会(兵庫・阪神甲子園球場)は8月2日に組み合わせ抽選会を行い、5日に開幕を予定している。100回大会を記念して、史上最多の56校が出場する。【琉球新報電子版】