AIが顧客とコミュニケーション ネットでの質問に自動で回答 24時間多言語で対応可能 デジリード開発


この記事を書いた人 大森 茂夫
チャットボット「O―chat」について説明するデジリードの大坪敏雄氏(右)と具志堅好一氏=20日、那覇市泉崎の琉球新報社

 ウェブやアプリケーション制作などを手掛けるデジリード(那覇市、大坪敏雄代表)が、インターネット上で寄せられる質問に自動で回答するチャットボット「O―chat」を開発した。企業のホームページ(HP)などに組み入れることで、顧客からの質問に24時間体制で返答できる。人工知能(AI)を活用しているため、回答を重ねるうちに対応の精度も向上していくという。

 O―chatは最初に基本的な応対方法を設定することで、顧客から寄せられる質問に会話形式で答えることができる。例えばスポーツイベントを案内するHPなどに組み入れ、参加希望者から寄せられる「申し込み方法はどうするの」「どのようなコースを走るの」という質問に自動で答えていく。HPだけではなく、ラインやフェイスブックなどさまざまなコミュニケーションツールにも導入可能となっている。日本語だけではなく、英語や中国語、韓国語の質問にも対応できる。

 O―chatのシステムは米IBMのAI「ワトソン」を活用している。質問の受け付けと回答を続けていく中でワトソンが学習を重ね、より最適な返答を導き出せるようになるという。寄せられる質問のキーワードやアクセスがあった地域、言語などマーケティングに使えるデータも収集可能となっている。

 大坪代表は「24時間365日、多言語での対応が可能となっている。今まで対応できなかった顧客ともコミュニケーションを取ることができる」とO―chatの特徴を説明する。今後は県内企業と連携し、O―chatを活用した新たなサービスの展開も視野に入れている。「チャットボット活用の新たなモデルケースとして全国に展開していきたい」と目標を掲げた。