4年の実績アピール 城間氏、教育経験も強調 那覇市長選


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<解説>
 10月21日投開票の那覇市長選挙に向け出馬を表明した現職の城間幹子氏(67)は、1期4年の実績をアピールし、子育て政策や協働のまちづくりの継続を訴えた。女性市長で教育者であることを強みとし、既存政党だけによらない「市民目線の政治」「女性の視点」で支持を広げる考えだ。

 城間氏は「公約として掲げた内容の約96%に着手した」と実績を強調。小学校入学準備金の創設や、同性カップルを公的に結婚相当と認めるパートナーシップ制度の導入について「教員時代に子どもたちの様子をつぶさに見てきた経験が生かされた」と独自色を前面に押し出し、長年の議員経験を強みとした相手候補の翁長政俊氏(69)との違いを鮮明にした。

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について「これ以上の基地はいらない」との立場を示しつつ「市長選の争点というより政治家のスタンスを問うもの」との認識で、基地問題の争点化にこだわらない姿勢を見せる。市長選の約1カ月後にある知事選で翁長知事の擁立が確定的ではない中、城間氏は「知事選までの配慮は今のところはない」とし、自らの実績を武器に挑む姿勢を示した。

 一方、城間市政の“中間評価”の意味合いもあった2017年の那覇市議選で、与党系市議が議席を減らし過半数を割った。前回の市長選で城間氏を支えた保守系会派「新風会」も議席を減らし、解消。前回と異なる状況下で、保守層の取り込みが課題となりそうだ。 (田吹遥子)