興南、あす1回戦登場 甲子園、連係を入念に練習


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9日の試合に向け、実戦形式で練習に臨む興南ナイン=7日、大阪府貝塚市の日本生命野球部グラウンド(又吉康秀撮影)

 【甲子園取材班】第100回全国高校野球選手権大会に沖縄県代表として出場している興南は7日、大阪府の日本生命グラウンドで実戦を想定した練習を行った。試合は9日(大会第5日)の第4試合に茨城県代表の土浦日大と対戦する。開始予定は午後3時半。興南の選手らは2日後に迎える試合に向けて7日、練習からしっかり気合を入れ、我喜屋優監督の指導にも熱を帯びた。練習は午後3~5時まで実施し、状況に応じた走塁練習と打撃練習を行い、投手陣は数十球を投げて調整した。

 大阪府貝塚市の日本生命保険貝塚野球場では、熱い西日を受けながら、真剣な表情で初戦の土浦日大戦(茨城)に向けて練習する興南ナインの姿があった。我喜屋優監督が放つ打球を各選手が素早く捕球し、内外野の連係を確認する。小さなミスやズレに「遅い、全然遅いぞ」「ここでボールを落としたら終わりだぞ」「しっかり声を出せ、甲子園球場では(大歓声のため)聞こえないぞ」。と、我喜屋監督の厳しい声が響き渡った。

 転がる打球に外野手が後逸した場面では、我喜屋監督の声がひときわ大きくなった。選手の頭に浮かんだのは本大会の大阪桐蔭―作新学院の試合。接戦が続いた終盤、作新学院の右翼手が後逸し、これが勝負の分かれ目となった。興南は動画を見てその原因や理由を全員で話し合った。仲村匠平主将は「他校の試合も得ることが多い」と語っており、他校の試合からも負けない対策と勝つための糸口を貪欲に探す。打撃練習では當山尚志や具志頭大夢、兼城裕朋らが我喜屋監督や真栄田聡部長から個別指導を受け、投手陣は藤木琉悠や宮城大弥、仲松青竜が数十球投げて感触を確かめた。

 夜は、グラウンドで感じた課題を修正するため、個別のスイング練習を行うという。我喜屋監督は「試合での微妙な修正は勘で対応していく。夜のスイングで(土浦日大を)イメージしてやれば(理想の展開)近づいていく」と語り、準備万端で初戦に挑む。