農業研究会賞に吉田氏 土壌改良でキビ収量増


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
第12回沖縄農業研究会賞に選ばれた沖縄農業技術開発の吉田晃一社長(右)=10日、糸満市の県農業研究センター

 沖縄農業研究会(上野正実会長)の第57回大会が10日、糸満市の県農業研究センターで開かれた。第12回沖縄農業研究会賞に、沖縄農業技術開発(糸満市)の吉田晃一社長による「県内の土壌改良に関する研究、技術開発および普及活動」が選ばれ、表彰された。

 吉田氏は低コストで高い精度の土壌診断体制を確立した。北大東島でサトウキビの収量が県平均より3割ほど低い原因を、土壌診断によって調査した。畜産業がない北大東島では動物のふんなどを肥料にするのが困難だったが、製糖工場で出る糖蜜を活用することで土壌を改良し、収量増加につなげた。

 吉田氏は「北大東島だけでなく、沖縄全体で土壌改良への意識が高まる契機になるといい」と述べた。

 同賞は45歳未満で沖縄の農業に貢献する研究活動を表彰する。