透き通った青い海を見ながら、南国の味覚を楽しもう。マンゴー、パッションフルーツ、パイナップルなどの沖縄県産果物を一度に味わえるのが、本部町健堅にあるフルーツカフェ松田商店の名物「伊江島たっちゅーマウンテン」だ。
高さ20センチ、果物が敷き詰められたカラフルなかき氷。「たっちゅー」は沖縄の言葉でとがっているものを意味し、窓からは海に浮かぶ伊江島のシンボル・城山(ぐすくやま)が見渡せる。
自家製のストロベリーシロップを氷の表面にたっぷりかける。鮮やかな赤が白い氷に花を添える。オーナーの松田一登さん(33)は洋菓子店に勤務した経験を生かし、自慢のシロップを生みだした。
県産の果物を新鮮なうちにミキサーにかけ、少しの砂糖で果肉の甘さを引き出す。松田さんの父が名護市の屋我地島で営む農園で収穫したマンゴーを使う。「かき氷は一番シンプルに果物の味を楽しめる。沖縄の果物を多くの人に味わってほしい」と熱っぽく語る。
台風一過、暑い日が続く。朝から来客は途絶えない。東京から訪れた亀村真希さん(25)と鈴木千成美さん(25)は、運ばれてきた“たっちゅー”かき氷に「わぁ」と歓声を上げた。海風を感じるテラス席で、冷えたマンゴーやパッションフルーツを頬張ると、「南国フルーツが味わえる」「シロップが濃厚でくせになる」と笑顔がはじけた。身も心も“涼”を堪能できる一品だ。
◎メモ フルーツカフェ松田商店 那覇市中心部から車で約1時間半。営業時間は午前9時~午後6時(ラストオーダー)。定休日は木曜日(8月は無休)。かき氷のほかにも自家製スムージーやパンケーキ、サンドイッチも提供。同店(電話)(0980)436005。本部町健堅127。