オスプレイ2機が緊急着陸 奄美、嘉手納に相次ぎ 普天間所属、機体異常か


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奄美空港への緊急着陸後、エンジンを再始動させたMV22オスプレイ=14日午後7時ごろ、鹿児島県奄美市笠利町(南海日日新聞提供)

 米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが14日、鹿児島県の奄美空港と米軍嘉手納基地に相次いで緊急着陸した。いずれも原因は分かっておらず、けが人の情報はない。目撃者によると、嘉手納基地では緊急着陸した1機の周囲に緊急車両が駆け付ける様子が確認されており、何らかのトラブルがあって着陸したとみられる。一方、奄美空港への緊急着陸について、米軍はコックピットの警告灯が点滅し、手順に従って着陸したとしている。沖縄防衛局などが明らかにした。

 嘉手納基地にはMV222機が午後5時50分、同6時半と相次いで着陸した。うち1機は通常着陸だった。2機ともに午後7時ごろ、同基地を離陸して普天間飛行場へ戻った。沖縄防衛局は本紙の取材に「事実関係を確認中だ」と述べるにとどめた。県担当者は「引き続き情報を収集する」と語った。

緊急着陸したMV22オスプレイ=14日午後6時半ごろ、米軍嘉手納基地(読者提供)

 奄美空港には1機が午後5時22分、緊急着陸した。九州防衛局によると、乗員1人を残したまま、MV22は約2時間後の午後7時19分、離陸した。約40分後、別の1機が奄美空港に降り立ち、残っていた乗員を乗せて飛び立った。着陸機の外観上、損傷は見られない。奄美空港では、民間機に最大25分の遅れが出た。

 沖縄防衛局は、米軍からの情報として「コックピットの警告灯が点滅し、手順に従って奄美空港へ着陸した。安全確認をしてから離陸した」と発表した。防衛局は米軍に安全管理の徹底と情報提供を申し入れた。

 奄美空港には、今年6月に空軍仕様のCV22が、今年4月と昨年6月には普天間飛行場所属のMV22が、それぞれ緊急着陸している。県内では2月にうるま市伊計島で普天間所属のMV22の部品落下が発覚している。