性教育、幼児期から 琉球新報社で徳永さん講演 「親子の対話大切」


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性の主体者として自分の体を知り、守ることの大切さを伝える思春期保健相談士の徳永桂子さん=26日、那覇市泉崎の琉球新報社

 新報小中学生新聞「りゅうPON!」で連載中の「ココロ・カラダ不思議つながり」の筆者、徳永桂子さん(思春期保健相談士)による講演会「親子で学ぶ性教育」が26日、沖縄県那覇市の琉球新報社であった。徳永さんは、自分の体を大切にする自尊感情を育てることや性被害から身を守るためには、幼児期からの性教育が必要だと説明した。親子ら43人が参加した。

 講演は前半を子ども向けに、後半は大人向けに行われた。徳永さんは子どもたちに、体の中でも特別なプライベートゾーン(口・胸・性器)を説明し、「体は自分だけのもの。誰かに『見せて』『触らせて』などと言われたら、『やめて』と言ったり逃げたりして相手と距離を取ること。大人に話すことも大事だよ」と語り掛けた。

 大人に対しては「性器や性について語ることは、恥ずかしいことだと子どもに植え付けていないか」と問い掛けた。低年齢の子ほど、性被害について誰にも相談できないとの調査結果があることを紹介しながら、「子どもの『言えない壁』を取り除くには、幼児期から日常の中で親子で性について語り合うことが大切だ。思春期や子どもが性被害にあった時に相談できる関係を築くことにつながる」と語った。

 夫婦で参加した前田英美さん(41)=沖縄市=は「性について、子どもたちに恥じらいなく、丁寧に話す徳永先生の姿が参考になった。家庭でも恥ずかしがらずに伝えようと思う」と話した。