梅毒患者が増加傾向 沖縄県内47人 女性の感染も増加


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 沖縄県地域保健課は3日、性行為などで感染する梅毒の患者数がことし8月31日時点で47人に上り、現行の集計方式となった1999年以降最多となったと発表した。潜伏期間が長く、症状が軽くなる時期があるため感染に気付きにくいとして広く検査を呼び掛けている。

 47人の内訳は男性39人、女性8人。46人が性的接触による感染と推定される。地域保健課によると、県内の梅毒患者は2011年以降増加傾向にある。これまで最多だったのは17年で、男性35人、女性8人の計43人だった。男性の報告数が多数を占めているものの、15年以降は女性も増えつつある。

 梅毒は細菌、梅毒トレポネーマによる感染症。初期は潰瘍やしこりができるが、痛みはほとんどない。放置して進行すると全身に発疹が出たり、心臓や血管系に症状が現れたりする。

 抗菌薬で早期に治療をすれば完治する。県の担当者は「症状が出ない人もいる。早期発見と治療が重要なので、気になったら早めに受診してほしい」と話している。県内の保健所では予約をすれば無料・匿名で検査を受けられる。