「将来働きやすい環境を作ってほしい」「基地問題を解決してほしい」―。改正公職選挙法が施行され選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから始めての知事選を控え、糸満高校は4日、3年の授業で知事選候補者を選ぶ際に大切にしたいことや新知事に届けたいメッセージなどをまとめた。
授業の冒頭、浅沼慎吾教諭(31)が2016年に実施された参院選では若者の投票率が低かったことを挙げ、「投票率は政策の優先基準に影響する。若者が望む政策をしてもらうためには投票に行かないと始まらない」と話し、投票の重要性を強調した。
生徒らは、知事選候補者に実現してほしい政策について発表した。長谷川琉人さん(17)は教育費の補助を挙げ、「お金が無くて大学を諦める人が大勢いる。みんなが好きなことを学べるように大学の費用をもっと下げてほしい」と語った。末吉花鈴さん(同)は「今は戦争が起こりそうな雰囲気がある。憲法の平和主義を大切にしたい」、大城凪愛(なぎあ)さん(同)は「高齢の祖母は少ない年金で医療費をまかなっていて大変そうだ。医療費の見直しを考えてほしい」とそれぞれ要望した。
授業では、琉球新報が知事選に向けて始めた若者たちの声を届ける「VOTE! #みんなごと 若者たちが考える知事選」の紙面が紹介された。浅沼教諭は「声を伝える手段として選挙がある。生活を良くするためには行動が必要だ。声をどんどん候補者に届けよう」と呼び掛けた。
8月31日掲載の「VOTE! #みんなごと 若者たちが考える知事選」は、授業で活用する場合、紙面の画像を提供します。LINE「りゅうちゃんねる」または琉球新報文化部のメールbunka@ryukyushimpo.co.jpまでご連絡ください。