城間、翁長氏一騎打ち 那覇市長選 知事選とセット戦へ


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(左から)翁長政俊氏、城間幹子氏

 10月21日投開票の那覇市長選挙まで50日を切った。4日時点で、現職の城間幹子氏(67)と県議で自民党県連会長代行の翁長政俊氏(69)が出馬を表明しており、事実上の一騎打ちとなる公算だ。当初県知事選挙の前哨戦と位置付けられていたが、翁長雄志知事の急逝で知事選が先行する形となった。両陣営とも知事選の結果が那覇市長選に影響するとみて、連携した取り組みを進めている。

 城間氏は、待機児童解消の促進や給付型奨学金創設など、4年の実績を訴え「さらなる高みを目指す」と、2期目に意気込む。

 城間氏は、翁長雄志氏の遺志を継ぐ候補として知事選に出馬する玉城デニー氏(58)を「ぶれない方だ。気持ちは同じ方向」と支持する。玉城氏の事務所開きではマイクを握った。今回も城間氏を支援するかりゆしグループは、知事選では自主投票の方針だ。玉城陣営の幹部は「市長選の支援態勢を知事選にも」と期待する。城間陣営関係者はまだ手探りの状態だが連携態勢の構築を急ぐ。

 一方、翁長政俊氏は城間市政を「他市町村に後れを取っている」と批判。国とのパイプを強調し、子育て支援や雇用対策を訴える。

 翁長政俊氏と、知事選に出馬する佐喜真淳氏(54)は那覇市内に合同の事務所を構え、セット戦の態勢づくりに取り組んでいる。8月31日の自身の集会で翁長氏は「佐喜真さんと私でタッグを組んで沖縄の政治を変えたい」と連携を強調した。3日には公明党本部と県本部が翁長氏に推薦状を交付。日本維新の会県総支部との政策協定も予定し、知事選と同様に自公維の枠組み構築を着々と進める。

 市長選には元県職員の石田辰夫氏(66)も出馬を表明している。 (田吹遥子)