らい君を救う会が余剰金6236万円寄付 15年に渡米心臓移植


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 沖縄県病院事業局は10日、重い心筋炎後心筋症のため渡米して心臓移植を受けた松島良生さんを支援する「らい君を救う会」から、県立南部医療センター・こども医療センターに6236万7367円の寄付があったと発表した。救う会は活動を終了し、10日付で解散した。会によると松島さんは現在高校2年生で元気に県内の学校に通っているという。

 寄付は8月28日。救う会の会則では、術後の経過が安定するまでの3年間は余剰金を凍結すると定めていた。3年が経過したため、県内の子どもたちの医療を支える南部医療センター・こども医療センターへの寄付を決めた。松島さんは同センターに入院していた。

 同センターの前院長で、病院事業局の我那覇仁局長は「多額の寄付を頂き、心から感謝したい。使途はまだ検討中だが、多くの子どもたちの命が救えることになれば幸いだ」と述べた。

 救う会共同代表の當山みゆきさんは「元気になったのは皆さんのおかげ。余剰金はさまざまな病気で困っている子どもたちのお役に立ててほしい」と話した。

 救う会は2014年9月に募金を開始。県民から多くの寄付が集まり、24日間で目標の2億1500万円に達した。松島さんは渡米し、ニューヨークのコロンビア大学病院で15年2月に手術を受けて成功した。