犯罪相談、最多750件 ゆいセンター17年度 性被害が急増


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 犯罪被害者や遺族を支援する沖縄被害者支援ゆいセンターが2017年度に対応した電話・面接相談は、16年度に比べ117件増えて750件と、過去最多だったことが10日までに分かった。県警からの支援要請が増え、中でも性被害の相談が急増した。

 相談は、電話が102件増(前年度比、以下同じ)の664件で、面接は15件増の86件だった。裁判所への付き添いなど直接支援は、33件増えて181件だった。

 電話相談は、特に性被害によるものが急増し80件増の183件。以下、DV・ストーカー134件、暴行・傷害76件と続いた。面接相談も性被害が最多で16件増の26件だった。ゆいセンターでは、周知活動のほか「#MeToo」など性暴力を告発する動きが広がっていることから「声を上げる社会的風潮が背景にあるとみられる」と分析しており、被害に関しては「勇気を出して相談してほしい」と呼び掛けている。

 一方で、相談員がいない離島では支援に限界もある。相談員は石垣市に2人いるが、宮古島市は0人。ゆいセンターと県は、12月5日に宮古合同庁舎で養成講座を開き、19年度中に相談員確保を目指す。受講料無料で、問い合わせはゆいセンター(電話)098(951)2408。また、運営のための寄付なども受け付けている。