「PIGS FROM THE SEA(海を渡った豚たち)」70周年を記念する宣言式がハワイ時間の9月27日(日本時間9月28日)、ハワイ州ホノルル市にある州庁舎の知事室で開かれた。式にはハワイ沖縄連合会の役員らをはじめ、オーエン号に乗り込み豚を沖縄へ送り届けたハワイ県系人7人の子孫らも出席。子孫を代表して、リリアン・ホリオさんが県系3世のデイビッド・イゲ知事から宣言書を受け取った。同日付で「海を渡った豚の日」が制定された。
太平洋戦争で通訳兵などとして沖縄戦に従軍していたハワイのウチナーンチュたちは食糧難にあえぐ故郷を目の当たりにし、ハワイへ戻るとすぐに沖縄救済運動を開始した。ハワイのウチナーンチュを中心に5万ドルの寄付を集め、550頭の豚を購入、沖縄へ送った。うるま市勝連平敷屋のホワイトビーチに到着した豚は公平に配分され、4年後には10万頭になり、沖縄県の養豚業を復活させ食糧難を解消するなど、戦後復興に大きく貢献した。
式でイゲ知事は「ハワイと沖縄のユイマール精神を象徴するこの物語を後世へと語り継いでいきたい。今日、2018年9月28日を『PIGS FROM THE SEA』とする」と宣言した。
(比嘉具志堅華絵通信員)