離島路線のパイロット確保へ RACが熊本・崇城大と連携


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パイロット養成で協定を結ぶ崇城大学の中山峰男学長(右)とRACの伊礼恭社長=9日、熊本市の同大学

 琉球エアーコミューター(RAC、那覇市、伊礼恭社長)と学校法人君が淵学園崇城(そうじょう)大学(熊本県、中山峰男学長)は9日、パイロット養成に関する連携協定を締結した。離島航空路線などの操縦士を長期的に確保することが目的だ。県内大学生を選抜して崇城大で養成訓練を実施する制度と、パイロットの資格取得に必要な資金を貸与し、RACに入社して一定期間を勤続したら返還が全額免除される奨学金制度を創設する。

 RACは県内離島を結ぶ航空路線を多く持ち、離島の定住促進や住民の移動に貢献している。一方で、格安航空会社(LCC)の台頭や少子化などで全国的にパイロットが人材不足になる状況もある。県内からパイロットを養成して、安定的な離島路線の維持につなげたい考えだ。

 崇城大は2008年から一貫教育でパイロットを養成している。熊本空港に隣接する国内唯一の空港キャンパスを持ち、国内最大規模の訓練機14機、シミュレーター4基などで訓練を実施している。