政治

玉城知事、初議会で“洗礼” 与党「県当局の想定甘い」

島袋大県議の再質問を受け、両副知事と答弁を調整する玉城デニー知事(手前左)=19日、沖縄県議会

 沖縄県の玉城デニー知事は19日、就任後初となる県議会代表質問に臨み、野党からの厳しい批判にさらされた。那覇市議、県議、那覇市長と長年の政治キャリアから議会答弁を熟知していた翁長雄志前知事と対照的に、公約違反とも受け取られかねない発言が飛び出し、野党自民のけんまくに押されるなど初議会の洗礼を受けた。支援を受ける政党間で姿勢が異なる那覇軍港移設問題を巡っては、最終的に自ら答弁することを余儀なくされたほか、北部基幹病院の整備については、保健医療部長と異なった答弁をし、後に修正するなど議会対応で不慣れな面も出た。

 選挙期間中に地元負担を求めないとしていた北部基幹病院の整備費用を問われた玉城知事は「市町村の応分の負担も必要と考える」と述べ、野党から「公約違反」との批判を浴びた。その後、「市町村には補助事業の活用を求めていくが、その際の裏負担は県が負担するという趣旨だ。公約の実現に向けて全力で取り組む」と修正したが、野党の反発は続いた。

 国政野党国会議員としてこれまで政府を追及する側から、追及を受ける側に変わった。経験不足からか、再質問された際には、副知事や部長らとの調整に多くの時間を割くなど、「知事と県幹部の想定の甘さ」(与党幹部)が露呈した。

 この日、最初の質問に立った島袋大県議(沖縄・自民)から那覇軍港移設の是非を追及された県側は当初、池田竹州知事公室長が答弁に立ったが、島袋県議から「沖縄のリーダーとして明確に知事自ら答弁すべきだ」と指摘され、最終的には玉城知事本人が答弁に立った。与党幹部の一人は「最後に言わされるなら最初から自分の口で言うべきだった。知事本人より執行部に責任がある」とみる。別の与党幹部も「選挙中から追及されていたのに、攻撃材料を与えてしまった。玉城知事の稚拙さもあるが、副知事や政策調整監の責任も問われる」と批判した。10月定例会代表質問は玉城知事にとって厳しい船出となった。 (吉田健一)