経済

台湾でも「あっり、乾杯!」 オリオンビール、台湾で定着 樽生が人気けん引

台湾でオリオンビールが飲める店を検索できる「ORION BEER NAVI Taiwan」

 オリオンビール(浦添市、與那嶺清社長)の台湾での人気が定着している。海外で初のオリオンビアフェストを台湾で2014年に開催。今月13、14日には5回目を開き、20リットル樽を118本売り上げた。2015年度には台湾のファミリーマートで定番商品化したことで過去最高の出荷量を記録した。その後、缶の出荷量は反動減があったものの、樽は底堅く増加しており、樽生人気が出荷増をけん引している格好だ。

 オリオンの台湾への初出荷は1966年。駐留米軍向け千ダース、市場向け6万ダースを輸出した。その後も輸出していたが、知名度が低く、大手他社より高値で販売していたことから苦戦していた。

 転機は97年。当時、県物産公社の台湾駐在員だった諸喜田伸氏が日本のビールメーカーが販売していなかった樽生ビールの展開に着目。オリオン側も販売を打診し、独立した諸喜田氏の代理店のパレット社との取引を開始した。沖縄と同様なビールサーバーのメンテナンスや修理業務を台湾で行えるように職員の研修を沖縄で実施。ビールの鮮度と品質を売りに、台北を中心に台湾各地で樽生ビールの出荷を増やしていった。2001年度には台湾への合計出荷量は100キロリットルを初めて突破した。

 15年にはファミマでオリオンドラフト缶500ミリリットルが定番商品化した。これにより、15年度の出荷量は缶が893キロリットルとなり、同年度の樽の出荷量716キロリットルを上回った。その結果、15年度の合計出荷量は1648キロリットルに上昇、14年度の960キロリットルから跳ね上がった。ただ16年度は反動で缶は554キロリットルに減少、17年度は488キロリットルとさらに減った。一方、その間も樽の出荷量は順調に増加した。16年度は751キロリットル、17年度は804キロリットルと堅調に推移している。出荷量合計も17年度は1347キロリットルに増加に転じた。



 オリオンの代理店パレット社は今年3月に台中事務所を開設し、今後は台北以外のエリアでの販路拡大を狙う。また、オリオンビールが飲める店を検索できる「ORION BEER NAVI Taiwan」を開設。利便性向上でさらなるファン獲得、固定化を目指している。

 10月現在、台湾でのオリオンビール取り扱い店は飲食店約400店、量販店は季節限定も含めて約8500店(コンビニエンスストア8千店、スーパー500店)。台湾への出荷は17年度、海外輸出の43%を占めている。

 今後さらなる拡大を図るには、飲食店での取り扱い増加と同時に、セブン―イレブンなどファミマ以外のコンビニでの定番商品化や「家飲み」の増加が必要となる。オリオンビール台湾事務所の福永貫之所長は「ビアフェスタや飲食店でオリオンビールを楽しんでもらい、それが家庭用消費につながるようにしたい」と述べ、相乗効果を期待した。 (仲村良太)