沖縄・浦添でタクシー強盗 男逃走 運転手殴りけが負わす


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 31日午前9時26分、浦添市牧港の市道で「客がタクシー運転手を殴っている」との110番通報が目撃者からあった。タクシー運転手の男性(68)が頭部から出血し本島中部の病院に搬送されたが、命に別条はないという。被疑者の客の男は20~30代で、料金を支払わずその場から逃走。浦添署が強盗事件として捜査し、男の行方を追っている。

 関係者によると、タクシーは沖縄市方面から客を乗せていた。事件直前、運転手の男性は後部座席のドアを開け、同席に横たわる客の男に話し掛けていた。何らかのトラブルがあり、男が男性を2回殴ったという。

 男性はタクシー後方の路上であおむけに倒れ、後頭部から出血した。路上は血だまりができ、男性は左目付近にも血が流れたが、自力で立ち上がり縁石に座ったという。男は、国道58号の南向けに走って逃げたとされる。

 現場は駆け付けた警察官が付近に規制線を張り、物々しい雰囲気が漂った。警察官は目撃者などから当時の状況について聞いたり、犯人の足跡を採取したりした。現場は、通勤などの車で一時混雑した。

 付近で働く会社員の50代男性は「犯人が捕まっていないので不安だ」と話した。男性と同じタクシー会社に務める運転手の70代男性は「同様の被害に遭った運転手は、ショックで仕事ができないのを何度か見てきた。自分の身だと考えると恐ろしい」と不安げな表情だった。