開園したばかりのこども園 大幅定員割れで19年度から休園 糸満市


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 【糸満】2018年4月に開園した沖縄県糸満市立潮平こども園が、入園希望者が少ないことを理由に19年度から休園することが31日、分かった。糸満市は、予算を投じて市立幼稚園と保育所を整理統合し「認定こども園」に移行を進めているが、わずか1年で休園に追い込まれることになる。市は「想定より希望者が少ない。ニーズ調査で原因を究明し、次年度に検討委員会を立ち上げて今後について検討したい」としている。

 市潮平こども園は、約1200万円かけて潮平幼稚園にクーラーを設置するなどして開園。10月31日現在、4歳児が募集定員25人に対し9人、5歳児は60人に対し28人が在園。定員85人に対し37人しかいない。

 5歳児は19年4月から小学校に入学するが、4歳児9人は近隣の法人保育園やこども園に転園することになる。市は「園の空き状況を見ながら優先的に入園させる」と説明する。市は市内の公立こども園への再配置を検討している。

 糸満市の待機児童は4月1日現在25人(0~5歳)。そのうち西崎中学校と潮平中学校の校区内では1・2歳の14人で、3歳以上はいないという。

 市は、就学前教育と保育環境の充実を図ろうと19年度までに市立幼稚園と保育所を整理統合し「幼保連携型認定こども園」に移行を進めている。18年度は潮平幼稚園を含め市立6幼稚園がこども園(5園は公立、1園は公私連携)に移行した。