辺野古新基地建設、今どこまで進んでいる? 埋め立て予定区域は護岸囲まれ、土砂投入へ


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 沖縄防衛局は昨年4月、埋め立て本体工事の第1段階となる護岸工事に着手し、今年7月19日には埋め立て予定区域の一つが初めて護岸で囲われた。

 防衛局は今年6月12日に県赤土等流出防止条例に基づいて、辺野古崎側のK4、N3、N5護岸で仕切られた部分の約6・3ヘクタールの海域へ、8月17日以降に土砂を投入すると県に通知した。

 その後、翁長雄志前知事の急逝に伴い県知事選挙が前倒しになり、知事選への影響を恐れた政府は8月17日以降も土砂を投入しなかった。8月31日には県が埋め立て承認を撤回し、工事は止まっていた。

 今回工事が再開したことで防衛局は今後、土砂投入通知が済んでいる約6・3ヘクタールの海域への土砂投入に着手する。また、その隣にあるK1、K2、K3、K4、N5の各護岸で囲まれた、約34ヘクタールの海域へ土砂を投入するための手続きを進める。

 さらに大浦湾側の護岸工事にも着手するとみられるが、防衛局は大浦湾側の実施設計を県に提出していない。大浦湾側の軟弱地盤の存在が明らかになっていることから、防衛局は今後、実施設計の提出や軟弱地盤の改良工事に伴う設計変更承認などを県に求める見通しだ。