
1979年から91年にかけて沖縄県那覇市久茂地にあった絵本専門店「夢空間」の思い出の写真を展示した写真展「あの頃『夢空間』があった」が、同市久茂地のブックカフェ&ホール「ゆかるひ」で行われている。当時夢空間を運営し、現在「ゆかるひ」のオーナー屋嘉道子さん(66)が企画した。当時の子どもたちの写真約80枚が展示されており「ここに通っていた子どもたちに会いたい」と話している。30日まで。
沖縄初の絵本専門店だった夢空間は、絵本店の枠を超えて地元の子どもたちが集い、2階は工作室として開放されていた。年に1度運動会を開くなど、今の学童保育のような役割を果たしていたという。
子どもたちが店内で遊ぶ様子や運動会、今は閉校となった久茂地小での夕涼み会などの写真が展示されている。中には当時企画講座で知り合った、絵本作家のかこさとしさんや松井のりこさんの写真もある。
来店した大人や子どもたちが書いた「つぶやきのメッセージ」ノートには、当時大学生で現在ミュージシャンとして活躍する新良幸人さんの寄せ書きもある。
屋嘉さんは夢空間を閉じた後、長野に嫁ぎ25年間沖縄から離れていたが、2年前に帰沖し、同じ場所で「ゆかるひ」をオープンした。「あの頃の子どもたちは、30代後半から40代くらいで子育てに忙しいかもしれないが、子どもたちも一緒に連れてきてくれたらいいな」と期待している。
ゆかるひは那覇市久茂地3の4の10の3階。火・水定休。(電話)098(860)3270まで。