パッションフルーツ、ブランド化 沖縄・北中城村 規格外品、ピューレで商品開発


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 【北中城】北中城村は特産品のパッションフルーツのブランド化に取り組んでいる。規格外の果実をピューレ状に加工、村内事業所やカフェなどと連携して商品開発を進めている。村企画振興課の山城奨吾主査は「生産者を増やし、アーサと肩を並べる村の特産品として定着させたい」と意気込む。

特産品生産者らが交流を図る「東京ハーヴェスト」で村の特産品を紹介する村職員ら=10月、東京都(北中城村提供)

 村内には平地が少ないことから小規模農家が多く、狭い土地でも栽培しやすいパッションフルーツが注目された。特産品に認定し、村地域活性化キャラクター「“城”まーい」のモデルにもなった。一方で特産品としては認知度が低く、生産農家が少ないことから、村は昨年度からブランド化事業を開始した。昨年12月に村内のカフェなどと協力し「パッションフルーツフェスタ」を村内で開催。パッションフルーツを使った商品を提供して魅力をPRした。

 本年度は、果物として市場で販売できない規格外のパッションフルーツ約230キロをピューレ状に加工し、村内事業所に商品開発を促した。10月には東京都で開催された「東京ハーヴェスト」に初出店。全国各地の特産品の生産者らが交流を深めるイベントで、来場者に商品を味わってもらい、認知拡大に取り組んだ。

パッションフルーツ入りトマトケチャップを販売した喜屋武文子代表(左)ら=10日、北中城村のイオンモール

 このうち、村島袋の「きたなか荘弁当」はパッションフルーツ入りトマトケチャップを開発した。EM栽培の村産トマトとパッションフルーツを使った商品について、喜屋武文子代表は「オール北中城だ」と胸を張る。1月に開催された県産食材を使った加工品の「2018おきなわ島ふ~どグランプリ」では審査員特別賞を受賞。喜屋武代表は「無農薬で添加物も不使用。自然の甘さとフルーティーさが子どもにも好評で食の安心を提供している」と語った。

 パッションフルーツを活用した商品は、熱田漁港近くの「しおさい市場」やイオンモール沖縄ライカム内の「北中城村トラベルマートきたポ」でも購入できる。