触って感じる命の大切さ 沖縄盲学校幼稚部・小学部が農業体験


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【豊見城】沖縄盲学校(南風原町)の幼稚部と小学部の園児・児童14人が21日、豊見城市の南部農林高校を訪れ、南部農林高校生物資源科の3年生らと交流しながら畜産や農業について学んだ。子どもたちはニワトリや豚、牛などと触れ合ったり、芋の収穫体験をしたりしながら、命の大切さを感じた様子だった。

南部農林高校の生徒が抱えるニワトリを、優しく触る沖縄盲学校の児童(中央)=21日、豊見城市の南部農林高校

 沖縄盲学校は毎年、南部農林高校で同様の取り組みを実施している。最初は怖がってニワトリを触れなかった児童も、高校生や先生たちが励ますと最後は優しく触れられるようになり「雄より雌の方が小さい」など、気付いたことをうれしそうに話していた。

 児童から「なぜこの学校に進学したのか」などの質問が挙がると、高校生たちは「動物がとても好きだからこの学校に決めた」と丁寧に答えていた。「ニワトリの寿命はどのくらいか」の質問には「毎日卵を生めるのが約2、3年で、その期間が終わったらウートートーして食べる」と答えた。

 小学部5年生の屋宜水李(すいり)君(11)は「雌と雄のニワトリの鳴き声が違うことに驚いた」と語った。同じく5年生の安里琉唯君(11)は「(ヒヨコとニワトリの中間の)中学生くらいのニワトリがかわいかった。大人のニワトリはとさかが大きかった」と話した。子どもたちを案内した生物資源科畜産資源コースの當間功也さん(18)は「みんな好奇心旺盛で、触ったり声を聞いたりして気付くことが多いと感じた」と話した。