西表のウミヘビ 国内初確認の種 美ら島財団、和名提唱


この記事を書いた人 琉球新報社
日本国内で初発見となった「カタグロウミヘビ」(沖縄美ら島財団提供)

 【竹富・本部】本部町の沖縄美ら島財団は11月30日、今年5月に竹富町の西表島で見つかった魚類のウミヘビ=写真=が、国内初発見の種だったと発表した。確認した同財団総合研究センターの研究グループは和名「カタグロウミヘビ」を提唱した。

 ウミヘビは西表島の仲間岬で島に住む一般の人が見つけた。発見されたウミヘビの体長は68センチ。冷凍標本として本部町の同総合研究センターに搬入された。研究グループは標本と同種に関する論文データを比較し、国内初発見の種と確認した。

 同種は1894年にインドネシアで新種として発見され、これまでは台湾以南の温かい海に生息すると考えられていた。頭の後方に大きな黒い斑紋があることが特徴。総合研究センター動物研究室の宮本圭研究員は「琉球列島の魚の多様性がより一歩深まった」と話した。研究の内容は学術雑誌「Fauna Ryukyuana」に掲載された。