報道がヘイト断ち切って 専修大山田教授が提言


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沖縄を巡るフェイクニュースやメディアのあり方などについて論じたトークイベント=2日、那覇市牧志のジュンク堂書店那覇店

 専修大の山田健太教授の著書「沖縄報道~日本のジャーナリズムの現在」(筑摩書房)の刊行を記念したトークイベント「沖縄ジャーナリズムを語る~日本初『ファクト・チェック』の挑戦」が2日、那覇市牧志のジュンク堂書店那覇店で開かれた。山田氏は、沖縄メディアに対する「偏向」バッシングについて、政府を厳しく批判する沖縄メディアこそが「世界的にみて普通の報道であり、本土の報道が普通ではない」と指摘した。

 近年、ソーシャルメディアを中心に急増する「沖縄ヘイト」の要因について、「メディア側にも原因がある。ヘイトは犯罪であり、ジャーナリズム側が連鎖を断ち切らなければならない」と提言した。

 琉球新報と沖縄タイムスが知事選を巡りインターネット上で飛び交ったうそやデマ、真偽不明の情報などを検証した「ファクトチェック」については、「日本のメディアの固定概念から脱した取り組みであり、本土のメディアができない沖縄ジャーナリズムの強みだ」と語った。

 イベントには、山田氏のほか、琉球新報の吉田健一記者、沖縄タイムスの福元大輔記者が登壇し、沖縄を巡るフェイクニュースの現状や沖縄メディアのあり方などについて語った。