【豊見城・那覇】コンビニエンスストアのATM(自動現金預払機)による架空請求詐欺を未然に防いだとして、沖縄県の豊見城署(東筋秀哲署長)は11月29日、ファミリーマート那覇西高校前店のパート従業員・中川咲代さん(51)=那覇市=に感謝状を贈った。
中川さんは11月22日の勤務中、常連客の女性にATMの操作方法を尋ねられた。女性が携帯電話を耳に当てながらATMを操作したことや、振込先の金融機関が県外の都市銀行だったことから不審に思ったという。
女性が1度目の振り込みの操作に失敗し、再び同じ操作をしようとしたのを見た中川さんは「こういう動作をさせている時点で詐欺だ」と確信。女性の電話を代わると、相手はすぐに電話を切った。店のマネジャーが警察に通報し、女性は被害に遭わずに済んだ。
女性自身も、何の料金を振り込むよう指示されたのかあやふやだったという。
中川さんは「まさか目の前で詐欺が起こるとは思わなかった。女性がほっとしているのを見て安心した」と振り返った。
東筋署長は「被害に遭う直前の適切な対応だった。今後もこのような高齢者を見たら積極的に声を掛けてほしい」と話した。
豊見城署管内で架空請求詐欺事案が発生したのは今年初めて。