沖縄県内スーパー最大手のサンエー(宜野湾市、上地哲誠社長)と、全国でファッションビルを展開するパルコ(東京都、牧山浩三社長)は4日、那覇市内で記者会見を開き、浦添市西海岸で建設を進めている商業施設名が「サンエー浦添西海岸パルコシティ」に決まったと発表した。県内初出店の約80店舗を含む約250店舗が入居する。2019年夏のオープンを予定している。
沖縄を拠点に事業展開するサンエーと、都心部を中心にファッションビルを運営するパルコの強みを生かし、都市型の新しい施設を目指すという。ファッションブランド「ZARA」などが沖縄初出店する。店舗面積は県内最大規模の約6万平方メートルで、駐車台数は約3800台。地上6階建てで、1~3階が商業エリア、4~6階が駐車場になる。
上地社長は「お客さまの期待に応えたい」と決意を述べた。牧山社長は「沖縄最大級の商業施設の運営に関われることに感謝している」と話した。
◆都市型の新施設に/地元50社入居予定
サンエー(宜野湾市)とパルコ(東京都)が2019年夏の開業を目指すサンエー浦添西海岸パルコシティ(浦添市西洲)では、世界的に人気の高いブランドを含む約80店が県内に初出店する。新たなブランドの誘致で、既存の大型商業施設との差別化を図る。本島全域からアクセスしやすい立地を生かし、地元客にとどまらず国内外から訪れる観光客の来店を見込んでいる。
施設コンセプトに「幸せの共感 ここから未来へ」を掲げる。都市型の新しい施設を目指して、県内初出店の店舗を積極的に誘致する方針だ。サンエー那覇メインプレイスやイオンモール沖縄ライカムなど、県内には複数の大型商業施設があり、サンエーの上地哲誠社長は「いくらかの競合は発生するだろう」と認める。パルコシティでは、都市部でのファッションビル運営の実績があるパルコと協力して、沖縄にないブランドを呼び込む。上地社長は「新たな需要が増えて、既存の店舗とすみ分けもできる」と期待する。
外国人観光客の来店を見込んで化粧品コーナーを広く設けるほか、家電製品や日本ブランドの商品を豊富にそろえる。県内企業も約50社が入居する見通しで、沖縄らしさを体感できるエリアも設置するという。上地社長は「ワンストップで沖縄の物、日本の物を購入できるようにする」と強調する。
パルコシティでは約3千人の従業員を採用するという。パルコの牧山浩三社長は「働く人にとっても優しい施設にする。パルコが得意とするきめ細かな接客をする」と強調する。上地社長は「社員もお客さまも喜び、会社も成長できるようにしたい」と力を込めた。