IT活用、石垣活性化 クラウド・オンオキナワ参画 地域課題の解決図る


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石垣市の「Cloud」参画に期待を寄せる(左から)中山義隆市長、高畑哲平副社長、市中央商店街振興組合の仲本勉理事長=11月30日、市役所

 【石垣】沖縄県石垣市は11月30日、県内自治体と情報技術(IT)関連企業が連携して、IT活用による地域課題の解決を目指す地方創生プロジェクト「Cloud ON OKINAWA」に参画した。同プロジェクトへの参画は5自治体目。

 プロジェクトは2017年4月に糸満市、沖縄市、宮古島市、竹富町とIT関連9社が連携協定を締結して発足した。農業において温度や湿度を電話・SMS(ショートメッセージサービス)で通知して作業負担の軽減を図るシステム構築や、EC(電子商取引)サイト活用による販路拡大支援などの取り組みを進めてきた。

 石垣市は経営課題を抱える市内事業者とプロジェクトをつなぐ窓口として、課題解決事例の説明会などを開催する。

 プロジェクトでは協定締結に先行して、8月から中心市街地の商店街「ユーグレナモール」各店舗のWEBサイト作成に着手。インターネット検索による集客効果を高めるため、来訪者のニーズに応じたキーワードでサイトを検索できるシステムの構築を進めている。急増する台湾・中国の外国人観光客に対応するため、サイトの繁体字翻訳にも取り組んでいる。

 11月30日に市役所で開かれた会見で、プロジェクトを主導するKDDIウェブコミュニケーションズ(東京)の高畑哲平副社長は「取り組みが石垣島の発展につながれば。先行事例になるような取り組みを一緒にしていきたい」と抱負を述べた。中山義隆市長はあいさつで「プロジェクトが市の地域活性化を着実に推進する位置付けとして、今後活用されることを祈念する」と期待を寄せた。