軽便の記憶を絵画に 新城さん寄贈 那覇バスターミナル


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絵を寄贈した新城喜一さん(中央)と第一交通産業の田中亮一郎社長(左)、大塚泉副社長=15日、那覇市の那覇バスターミナル

 画家で元舞台美術家の新城喜一さん(85)が15日、風景画2枚を那覇バスターミナルに寄贈した。同日、那覇市の同バスターミナルで贈呈式が催された。贈られた絵は、バスターミナル付近に戦前あった軽便鉄道那覇停車場と、1955年ごろの旧バスターミナル建設の風景がそれぞれ描かれている2枚。待合ロビーに飾られた。新城さんは戦前の沖縄の風景画を幼い頃の記憶や写真を基に描いた。贈呈式で新城さんは「小学生の頃、軽便鉄道の与那原線などに乗ったことがある。戦前の情緒ある風景を絵で残したい」と話した。

 寄贈を受けた第一交通産業の田中亮一郎社長と大塚泉副社長(那覇バスターミナル社長)は「若い人や県外から訪れる人に、ここに鉄道があったという歴史を感じてもらえたらいい」と口をそろえ、感謝した。