台湾漁船への退去警告急増 尖閣周辺 3倍超に


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 尖閣諸島(石垣市)周辺の海域で、海上保安庁が台湾漁船に退去警告した回数が急増している。第11管区海上保安本部によると、今年は21日正午時点で318隻が領海内に侵入し、退去警告した。2017年の96隻から約3・3倍となった。外務省は台湾に抗議している。

 台湾漁船への退去警告は16年が76隻、15年が29隻、15年が20隻だった。増加の要因について、11管は「台湾側の事情なので、明確な理由は定かではない」としている。

 尖閣周辺の排他的経済水域(EEZ)では日台漁業取り決めに基づき、操業する台湾漁船もある。外務省は年度内に実施する台湾側との協定交渉で、退去警告の増加を議論する可能性を示唆している。尖閣諸島周辺の中国漁船への退去警告は14年に208隻あったが、18年は76隻にとどまっている。