学びの道のり示して 沖縄キャリア教育EXPO2018 文科省の長田さん講演


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新学習指導要領におけるキャリア教育について講演する長田徹さん=23日、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 AI(人工知能)技術の進展やグローバル化など急速に変化する社会における人材育成について考える「沖縄キャリア教育EXPO2018」(同実行委員会主催、琉球新報社共催)が23日、沖縄県那覇市の琉球新報ホールを主会場に開催され、約120人が来場した。文部科学省で教科調査官などを務める長田徹さんが基調講演した。

 長田さんは、新学習指導要領の下での新たなキャリア教育の狙いを「学びと今を振り返り、将来をつなぐ轍(わだち)を作る」と説明した。

 これまでのキャリア教育が「進路指導」の延長線上で捉えられ、入試や入社試験というハードルを超えるためのものになってしまったと指摘。今後のキャリア教育について「『キャリア』と聞くと、子どもたちに今より先のことを見せようとしがちだ。まず今まで歩んできた道のり、轍を見せることによって、根拠を持った先を見通す力を身に付けることができる」と強調した。

 作文など個人の記録を「キャリアパスポート」として活用するアイデアを紹介したほか、教科や学年、校種を超えて学びをつなぐ重要性も語った。