サメ胎仔 母体内移動 美ら島財団、世界初確認


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左右の子宮間を移動する胎仔のエコー画像(上)とイメージ図(沖縄美ら海水族館提供提供)

 【本部】沖縄美ら島財団は27日、本部町の沖縄美ら海水族館で飼育しているオオテンジクザメの胎仔(たいし)が母体内の左右の子宮を移動することを確認したと発表した。同財団によると、世界初の確認例だという。

 サメやエイの仲間は、子宮を二つ持っている。サメやエイには胎生と卵生の種がおり、オオテンジクザメを含む胎生種の子宮内での胎仔の動きは詳しく分かっていなかった。今回、同財団は水中エコーを使って母体の様子を調べ、胎仔が左右の子宮を移動する様子を確認した。

 研究に携わった同財団の村雲清美さんは「胎仔の生存率向上にもつながる研究成果だ」と強調した。

オオテンジクザメに水中エコーを当てて調べるダイバー=沖縄美ら海水族館(同館提供)