「コストコ」沖縄・南城出店検討 つきしろIC周辺 市は地権者に意向調査


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【南城】沖縄進出に向け調査していた会員制の米系大手量販店「コストコ」を運営するコストコホールセールジャパンが、南城市を出店候補地の一つとして検討していることを同市に伝えていたことが29日までに分かった。関係者によると、市内で候補地に挙がっているのは県が計画している地域高規格道路、南部東道路のつきしろインターチェンジ(IC)周辺。市は地権者らに商業施設誘致について意向調査を実施するなど、誘致に向けた取り組みを進めている。

 関係者によると、同社幹部が今年、南城市役所を訪れ、南城市を候補地の一つとして検討していることを伝えたという。これを受けて市は、候補地周辺の地権者や関係者を対象にした説明会をこれまでに2回開き、商業施設誘致について意向調査も実施した。市は、出店は決定事項ではないことなどから、地権者らには同社の社名を伏せて説明した。商業施設の出店について地権者の多くは賛成しており、市は調査の結果を同社へ伝えたという。

 候補地の一部は土地利用が制限される農業振興地域に指定されている。市は除外を含めた検討を進めるなど、誘致に向けて積極的に調整を進めているようだ。

 市には、出店の時期や規模などは伝えられていないという。ただ同社は、ホームページで出店の土地条件におおむね(1)敷地面積3万3000平方メートル以上(2)建築面積約1万4850平方メートル(3)半径10キロに人口50万人以上(4)用途地域は準工業、商業、近隣商業地域(5)駐車場収容台数800台以上(6)車のアクセスが良い―などを挙げている。

 コストコは世界で約760店舗、国内で26店舗を展開。会員制で生鮮・加工食品や日用雑貨、家電、衣料などブランド商品を低価格で販売する。

 南部東道路は、那覇空港自動車道南風原南ICを起点に、南城市のつきしろ交差点までを結ぶ地域高規格道路。「平成30年代前半」の暫定供用開始を目指している。市はつきしろIC周辺で、商業用地の整備計画を立てている。