新基地建設反対県民投票連絡会は1日、2月24日実施の県民投票について県内全域を対象に実施した世論調査の結果を発表した。回答した2067人のうち、1522人が県民投票に「賛成」と回答し、全体の74%を占めた。「反対」と回答した人は389人(19%)で、「どちらとも言えない」が156人(8%)だった。宮古島市や宜野湾市など6市の参加が不透明な中、県民投票を求める民意の高さが明らかになった。
政府が進める辺野古新基地建設に対して回答した1953人のうち「反対」と回答したのは1444人で74%を占めた。「賛成」は509人で26%だった。反対の理由は「沖縄の(基地)負担が大きくなる」が最多の884人(63%)で、次いで「海の自然環境が壊れる」が411人(29%)だった。「賛成」の理由は「普天間基地の危険を考え」が349人(78%)と最多だった。
県民投票について市長が不参加を表明している、宜野湾市は賛成が73%、反対17%、宮古島市は賛成63%、反対32%だった。参加が不透明な市については、沖縄市は賛成76%、反対18%、うるま市は賛成69%、反対20%、糸満市は賛成75%、反対18%、石垣市は賛成56%、反対33%だった。
調査結果について、連絡会の実務を担う調整会議の照屋大河議長は「県民投票不参加の意向を示す首長はこの結果を真摯(しんし)に受け止め再考すべきだ。有権者の政治参加の権利を奪ってはいけない」と呼び掛けた。
調査の方法は県内の有権者を対象に昨年12月29日に、コンピューターで無作為に発生させた固定電話番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。回答が得られなかった多良間村を除く40市町村の有権者から回答を得た。
◆中頭で「賛成」78%
新基地建設反対県民投票連絡会が実施した県民投票に関する世論調査を地域別にみると、県民投票に「賛成」と回答した割合が最も高いのは、市部では、豊見城市と南城市の2市で、いずれも77%と約8割だった。最低は石垣市の56%だった。郡部では、中頭郡が最も高い78%だった。最低は八重山郡の67%で唯一、70%を切った。
市町村で唯一、回答が得られなかった多良間村を含む宮古郡は数値が計上されていないが、県内でも保守地盤とされる先島地区で県民投票に反対する割合が高くなる結果となった。
それとは対照的に、米軍嘉手納飛行場など米軍基地が集中する中頭郡が県民投票に賛成する割合が高い傾向にあった。