【ワシントン=座波幸代本紙特派員】「ウチナーンチュは諦めない」「基地は環境を破壊する」「米国は当事者だ」。米首都ワシントンのホワイトハウス前で7日行われた集会では、沖縄県出身者や退役軍人らでつくる平和団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」のメンバーらがマイクを握り、日米両政府が強行する名護市辺野古の新基地建設中止を訴えた。県内でも同日、ワシントンの活動と連帯する集会が北中城村の米軍キャンプ瑞慶覧石平ゲート前で開かれた。
ニューヨーク州から駆け付けたウチナー民間大使のてい子・与那覇トゥーシーさん=名護市出身=は沖縄の米軍基地の過重な負担は「日本本土による『NIMBY(自分の裏庭には来るな)』の明確な事例だ。米国も当事者だ」と糾弾。翁長雄志前知事の言葉、「うちなーんちゅ うしぇーてーないびらんどー(沖縄人をないがしろにしてはいけませんよ)」とホワイトハウスに向かって訴えた。
ホワイトハウスへの請願を呼び掛けたロバート梶原さんはトランプ米大統領をはじめ、政府高官や連邦議員ら約100人に請願を伝える手紙や電子メールを送っており、「ウチナーンチュは決して諦めない」と話し、決意を新たにした。
平和を求める元軍人の会―琉球・沖縄(VFP―ROCK)のフランク・デラ・ペーニャさんは「新基地は大浦湾の美しいサンゴを破壊し、ジュゴンを絶滅の危機に追いやる。基地は環境汚染や事故、犯罪、特に女性に対する犯罪の根源だ」と、ダグラス・ラミス代表のあいさつを代読した。
県出身の妻を持つマシュー・ジェルベさん=メリーランド州在=は「サンゴを守ろう」という手作りのプラカードを持って参加。「辺野古への基地建設は必要ない。米国人として、人として、黙っていてはいけない」と語った。