発達障がいも「才能」 『ひなとかのん』作者・森山さん講演会 イメージ変化した現状紹介


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自身の子育てのつまずきや気付きを振り返りながら、子どもたちの特性や成長に応じた丁寧なサポートの大切さについて語る森山和泉さん(奥左)=9日、那覇市泉崎の琉球新報社

 本紙生活面で毎週木曜日に連載している「天才児ひなとかのんのおひさま日記」の作者・森山和泉さんを招いた特別講演会が9日、沖縄県那覇市泉崎の琉球新報社で開かれた。広汎性発達障がいがある双子の日常を描く森山さんは「発達障がいのイメージは前向きに変わっている。工夫次第で可能性に満ちている」と語った。約90人が参加した。

 連載ではランドセル姿のひなとかのんが描かれているが、今は20歳の大学生になった。

 早産で未熟児だった双子に発達障がいがあると分かったのは1歳の時だった。当時は発達障がいへの認知が進んでおらず「治らない」「社会に出て行けない」などのネガティブなイメージがあったという。森山さんは「私も素人のお母ちゃんで、発達障がいが何かも分からなかった。育て方に問題があると言われて傷ついたこともある」と振り返った。

 森山さんは子の成長とともに発達障がいに対するイメージの変化を実感したという。「得意不得意がはっきりしているだけで他より劣っているわけではない。発達障がいの子は常識を揺さぶる新鮮な驚きに満ちた世界を持っている。下を向くようなことはない」と訴えた。

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