元山さんに激励続々 県民投票参加訴えハンスト3日目 投票権剝奪、怒り拡大


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努
記者団の取材に応じる元山仁士郎代表=17日、宜野湾市役所前

 【宜野湾】「辺野古」県民投票の会の元山仁士郎代表(27)が、沖縄県民投票の投票事務を拒否している5市の首長に県民投票への参加を求めるハンガーストライキを宜野湾市役所前で始めて17日で3日目を迎えた。請願書に署名するため、朝から多くの人が市内外から駆け付け「体に気を付けて頑張って」「私も投票したい」などと激励した。元山さんは「5市長の態度に変化はないので、できる限りハンストを続けたい」と語った。

 元山さんは3日間、水のみで過ごしている。17日午前は体を休めるためテント内で過ごしたが、その間も絶え間なく人が訪れ、県民投票の事務実施を求める請願書に署名した。15~16日の署名数は405人に上った。水やカイロなど差し入れも多い。「元山さんの体が心配で来た」と言う伊佐春子さん(81)は市上原から駆け付けた。5市の県民投票不参加に対して「国が辺野古移設を強行するから県民投票をしようとしている。その権利さえも奪うのは許されない」と憤った。

 以前宜野湾市で暮らしていた小浜司さん(59)は、現在住む国頭村から署名に来た。「辺野古埋め立てのやり方は本当にひどい。意思表明さえできず、元山さんにここまでやらせてしまっている。このような状況自体が駄目だ」と切り捨てた。

 元山さんは午後、医師の診察を受けた。「たまに頭がぼーっとする」と訴えたが、深刻な症状はなかった。医師からは「血圧が少し高い」「おにぎりだけでも食べてほしい」との話があった。

 午後6時半から記者団の取材に応じた元山さんは「体と相談しながらだが、5市長が参加を表明するまで、できる限り頑張りたい」と語った。署名する人には辺野古埋め立てに賛成、反対どちらもいることに触れ「投票で選ばれた市長が全部の声を奪うのはすごく違和感を感じる」と述べた。

 この日はテントが市役所敷地内にあるため、市総務課から2回、撤去するよう指導があった。同課には16日に電話などで「投票させてほしい」などの問い合わせが60件以上あり、17日も「それ以上」(担当者)の問い合わせが殺到した。