沖銀、スマホ決済開始 他地銀と相互利用も 「オキペイ」3月から


この記事を書いた人 大森 茂夫

 沖縄銀行(山城正保頭取)は21日、スマートフォンを使った独自の決済サービス「OKIPay(オキペイ)」を3月から開始すると発表した。スマホだけで支払いができ、加盟店にとっても資金回収が早いなどのメリットがある。

 オキペイは沖銀に口座を持つ個人客がスマホにアプリケーションをダウンロードし、画面上に表示したQRコードを加盟店側で読み取ることで決済が完了する仕組み。代金は個人客の登録口座からすぐに引き落とされる。

 病院の自動精算機など、現金自動預払機(ATM)以外から現金を引き出す「キャッシュアウト」機能や、公共料金の支払いなどのサービスも順次展開していく予定という。

 加盟店は沖銀と取引のある事業者が対象となる。専用端末は必要なく、タブレットやスマホなどがあれば利用でき、代金は最短で翌営業日に入金される。

 蓄積された販売データは営業活動の強化などに活用できる。中間業者を介さないため、加盟店手数料はクレジットカード利用よりも低く抑えられるという。沖銀は9月までの上期で千店舗程度の加盟を目指している。

 オキペイは、GMOペイメントゲートウェイが提供する銀行Payシステムを活用している。

 同様に銀行ペイを導入している、横浜銀行の「はまPay」やふくおかフィナンシャルグループの「YOKA!Pay(よかペイ)」との相互利用も可能。例えば、はまペイ利用者が沖縄を訪れた際にオキペイ加盟店でそのまま買い物ができる。銀行ペイは今後ゆうちょ銀行やりそな銀行も導入予定という。

 山城頭取は「導入、運営のコストが低く、アプリなので操作も簡単だ。個人のお客さまと事業者両方のキャッシュレス化を実現できる」と話した。